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たった1時間の検査で年間約20万円のコストカット!窒素漏れと真空漏れを検出した事例

2025.03.04

協和機工株式会社では、超音波カメラでエアやガス漏れを検知する「エア漏れ検査サービス」を全国の工場でおこなっています。

今回は、岡山県にある化学プラント工場の事例をご紹介します。この現場では窒素ガスの漏れと真空漏れを検知しました。

窒素は圧縮空気より単価が高いため、漏れ量が少なくても損失金額は大きくなります。この現場では、窒素漏れの箇所は多くないものの、漏れを検知したことで、コストカットに大きく貢献できました。

詳しくみていきましょう。

お客様情報

  • 業種:化学プラント
  • 所在地:岡山県
  • 測定対象面積:約40,000m3
  • 年間稼働時間:8,760時間
  • 1時間あたりの電気使用料金:15円/kWh
  • 1,000Lあたりの単価(窒素):37.53円/1,000L

検査結果

検査結果を説明します。

検査概要

  • 検査所要日数・時間:1時間
  • 漏れ箇所数(真空漏れ;窒素):1箇所;1箇所
  • 漏れ量合計(真空漏れ;窒素):16.7L/min9L/min
  • 年間損失合計(窒素):190,508円
    ※ 真空漏れのため、真空の漏れ量は推定値

窒素ガス漏れは損失額が大きい

この事例では、真空漏れと窒素ガスの漏れが発生していることがわかりました。

具体的には、高所窒素配管から窒素漏れがあり、真空タンク上部のフランジ継手部分からの真空漏れがありました。

当社が使用する超音波カメラは、気体の漏れる音を検知して、画面上に写し出すため、エア以(空気)以外の気体、たとえば窒素ガスやアルゴンガスの漏れも検知できます。

エア以外のガスは単価が高いことが多く、1箇所の漏れで大きな損失が発生するケースが多くあります。このお客様では、たった1箇所の窒素漏れで年間19万円もの損失額が発生していることがわかりました。

ガス漏れ対策をすることで、コストカットに大きく貢献することが可能であることをお伝えできる事例ではないでしょうか。

使用する機材はFLUKE社の超音波センサーカメラ

協和機工が使用するのは、FLUKE社の超音波カメラです。

画面に映し出す周波数帯を選択できるため、工場稼働音とエア漏れ音の周波数の違いを利用して、エア漏れを可視化します。エア漏れ音の周波数は35~45KHzで、それに対して工場稼働音の周波数は2~20KHzと、エア漏れ音の周波数より低周波数なので、その差を利用してエア漏れ音のみをピンポイントで可視化する仕組みとなっています。周波数の違いを利用していることから、気体ごとの漏れ音に合わせて周波数を設定すれば、エアのみならず窒素やアルゴンなどのガス漏れも検知可能です。

さらに、7インチのLCDタッチスクリーンに可視画像と重ねて表示でき、エア漏れ箇所が特定できるのも特徴です。工場室内全体にセンサーカメラを向けると、「エア漏れ箇所」が画面上で赤色に表示され、この赤色の箇所を画面上で大きくなるような向きに向けて近づけていけば、簡単に「エア漏れ箇所」に到達できます。

超音波カメラの特長として、広範囲まで可視化ができ、20メートル先のエア漏れも検知が可能です。高所配管のために足場を組む必要がなく、従来の方法では検査が困難な場所でもカメラをかざすだけで簡単に検査ができます。

検査スピードは環境にもよりますが、敷地面積10,000m³程度であれば1日で検査することも可能です。

参考:FLUKE社|超音波カメラ紹介ページ

まとめ

エアのみではなく、ガス漏れのリスクがあること、ガス漏れによる損失が大きいことをご理解いただけましたでしょうか。

また、エア漏れ検査は定期的におこなうことで、より高い効果を発揮します。人間の健康診断と同じように、悪くなってからみてもらうのではなく、定期的に検査をすることで、漏れの早期発見ができますし、機械の寿命を伸ばすことも可能です。

協和機工株式会社では、コンプレッサーのエア漏れ箇所を超音波カメラで可視化し、エア漏れ箇所や損失金額とあわせてレポートにしてお渡しする「エア漏れ検査サービス」を実施しています。お気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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