トルクレンチ
(油圧式・エアー式・バッテリー式・電気式)

Torque Wrench

トルクレンチが活躍する場面

トルクレンチは適切なトルクで締め付ける為の工具です。ボルトやねじを適正トルクで締め付けるために使用します。トルクレンチがない現場では、ハンマーで叩いてボルトを締め込んでいるというやり方を取ることが多いです。
そうなると、適切な締め付けができなく、力が均衡に与えられない為に、結合部の傾きが発生し漏洩につながったり、締めすぎてしまうためにガスケット部分の損傷につながるリスクへと直結します。トルクレンチには様々な稼働方法があり、その現場の状況や必要となるトルク圧力によって使用する工具を選んで使用します。

協和機工で扱っているトルクレンチ

協和機工では、工場・プラントの現場で必要となる多種のトルクレンチを自社で保有しています。必要となるトルクの大きさ、作業現場の状況などによって使用する種類は異なります。各種類の特性を踏まえてどの工具を用いるかのご提案をしています。

油圧式

取り扱いメーカー

  • HYTORC(ハイトーク社)
  • ラピードトルク社
  • トルクシステム社

対応可能トルク

  • 626Nm~50293Nm
  • 写真上:ソケットタイプ
  • 写真下:センターホールタイプ

油圧ポンプの設置・電源確保ができる現場で使用ができるトルクレンチ。他の稼働方式に比べ、最も対応可能トルクが大きいことが特徴です。
動力部分を別途設置のポンプ側で持つため、作業部分においては動力部を持たず、使用電力がないという特徴があり、音も静かです。
ソケットタイプは、十分な高さが確保できない場所でも使用可能であり、小回りが利くので狭いところにおいて使用できます。

エアー式

取り扱いメーカー

  • HYTORC(ハイトーク社)

対応可能トルク

  • 408~10,743Nm

小型のレシプロコンプレッサの持参、或いは、お客様からのエアーの供給を得ながら使用することが可能なトルクレンチです。
油圧ポンプに比べ対応可能トルク幅は狭いですが、軽量かつ簡単で誰でも操作できるということが特徴です。

バッテリー式

取り扱いメーカー

  • HYTORC(ハイトーク社)

対応可能トルク

  • 203Nm~6,779Nm

動力をバッテリーとして持ち、稼働することができるトルクレンチです。動力を設備として持たないため、他のトルクレンチと比べ対応可能トルクは狭いですが、圧倒的な操作性の良さや小回りが利くという特徴を持っています。
精密電子機器であるため、雨天時や湿度の高い現場(蒸気に常に当たる場所)等では使用ができないというデメリットはあります。
バッテリー式は最近現れたトルクレンチの稼働方式であり、今多くの現場で引き合いをもらうようなトルクレンチの種類になっています。

 

 

電気式

取り扱いメーカー

  • アトラスコプコ社

対応可能トルク

  • 2400Nm~8000Nm

アトラスコプコのトルクレンチは世界初のスイベル式トランスデューサ内蔵ツールとして独自の特徴を持っています。200Vの電気が必要となりますが、PCやタブレット、スマートフォンなどで角度制御や締め付け結果の確認が行え、トルク管理を可視化することができます。

協和機工でご提案できること

協和機工では、特殊工具のプロフェッショナルとして、使用指導から実際に現場に伺ってのピンポイントの施工まで対応しています。以下のようなご提案が可能ですので、お気軽にご相談ください。

□現場に応じたトルクレンチ選定
□トルクレンチ、その他ツールを用いた作業の実施
□作業を通したほか作業者へのツール使用方法のレクチャー
□該当現場・作業における品質の管理、対象作業の監督
□トルクレンチ・特殊工具の貸与

あらゆる径のナットに対応

工事現場では、様々な径のナットが存在しています。当社では、様々な径のアタッチメントを保有している為、どのような径でも対応が可能です。


なぜボルト・ネジは締めすぎてはいけないのか?

締めたボルトが簡単に緩まないのは、ボルトの金属特性がある為です。金属には微小ですが力を与えることによって伸びるという特性があります。また、伸びた部分は元の形に戻ろうとする力を有します。ボルトを締結する際にも同様の事象が発生しています。締結した際に微妙に伸びたボルトのねじ部分が元に戻ろうとする力を起こす為に、ボルトとナットでガスケットを拘束、ゆるみを防ぐこととなります。

しかし、ある一定の力を与え、伸び切ってしまうと元に戻る力も弱まってしまいます。工場・プラントの現場において、この伸び切ってしまったボルト・ネジは非常に危険で、生産活動中に与えられる熱や振動によって緩んでしまうリスクへとつながります。

また、このような特性を持ちながら、一定の圧力を人手で加えることは極めて困難で、経験を積んだ作業者であっても力を加えすぎてしまう(オーバートルク)になってしまうことがあります。そのような場合において、トルクレンチを用いて機械的に一定圧力・トルクを加えることに大きな意味があるのです。

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